コレは知っておくべき!オーダースーツの失敗ケースと対処法
監修:佐々木信也(淀屋橋店 エリアマネージャー) / 投稿日時:2018.08.04 14:05:15
ビジネスにおいても小さなポイントを外してしまい失敗してしまう残念な人がいるものです。実際に行動に移す前にきちんと知っておけば失敗することはなかったのに…。と後悔してもはじまらず、そこからリカバリーするのはとても大変なことです。ではオーダースーツ選びではどんなことを外して失敗してしまうのでしょう?ここではその失敗ポイントを学んでいきます。
オーダースーツ選びで失敗してしまう人の特徴
「イメージを明確化しないままオーダーしてしまう」
テーラーで意外にも多いのが「オーダースーツを作ってみたい!」という前のめりの気持ちだけでオーダーを始めてしまう人。自分のぼんやりとしたイメージだけでオーダーをしてしまうと、仕上がりとのイメージがかけ離れてしまう場合もあります。事前にイメージや使用シーンなどを明確化し、どのようなスーツにしたいのかを決めておくことがとても大切になります。
「仮縫いをしない」
仮縫いとはスーツのオーダーを受けたうえで、ニーズや体型に合わせ仮のスーツを作成することを指します。ここでサイズやイメージの微調整も行いますので大切な工程になります。仮縫いのステップを飛ばして作ってしまうと詳細の擦り合わせができないまま仕上がってしまいます。パターンオーダーでこの工程はありませんが、フルオーダーはもちろん、イージーオーダーでもきちんと仮縫いをすることが失敗にならないポイントです。
「見本をしっかり確認しない」
「こんなスーツが欲しい」というイメージを持っていても、いざ形にするとイメージと印象が違ってしまうケースがあります。それは生地のサンプルや、スーツの型紙、実物のサンプルの確認をしないとこのようなになってしまいがちです。テーラーにてかならず実物の生地を触ってみる、あるいはファブリックブックなどで確認することが大切です。
「細かくサイズを測らない」
スーツをオーダーするときには、一般的にスタッフが採寸を行うケースがほとんどですが、テーラーを探すときには、細かく採寸を行ってくれる評判が良いお店を選ぶようにしましょう。なお、ネットでオーダーを依頼する場合は、必ず最初に実際に店舗で採寸することがとても大切です。採寸は素人では難しいので、きちんとプロにしてもらうことで失敗のリスクを減らすことができます。
オーダースーツの具体的な失敗例
「採寸してもらったのにサイズ感がいまいち」
スーツのサイズが体と合わない場合、「テーラー側の採寸に問題がある」もしくは「短期間のうちに体型が変わってしまった」などが原因として考えられます。サイズが大きすぎたり、小さすぎたりするとスーツにしわができやすく生地が傷みやすくなるもの。サイズがどうしても合わない場合は、テーラーにお直しを依頼することもできるので相談してみましょう。
「イメージしていたものと完成したものにギャップがある」
どんな理想の一着に仕上がるのかと楽しみにしていたものの、デザインと生地の相性が良くなかったり、シルエットが想像と異なってしまうことがあります。それは、実物の生地や型紙を確認しなかったことが原因として考えられます。テーラーには、生地のパンチブックや型紙の見本が置いてあるケースが多いので、自分の目で確認しておくと仕上がりにギャップができにくく安心です。
「値段が高額になってしまった」
オーダースーツは細部にわたりカスタマイズができますが、その分追加料金が発生するケースもあります。料金の確認をせずにオーダーを進めてしまうと、高額になることもあるので、あらかじめ予算を決めてテーラー側に伝えておくといいでしょう。カスタマイズをするときには、その都度値段を確認することが大切です。
失敗してしまったときの対処法について
ほとんどの人は、オーダースーツを作るのに、自分は失敗なんてしない!と思われていることでしょう。しかし、万が一失敗してしまったら……。ここでは、どのように失敗をリカバリーしたらいいかを学んでおきましょう。
「サイズ調整もしくは仕立て直しをする」
サイズや型紙に納得がいかなかった場合、サイズ調整や仕立て直しができます。スーツを受け取る際に試着をし、納得がいかなかった場合はその旨をお店側に伝えましょう。なお、サイズ調整や仕立て直しには別途料金がかかるケースもあるため注意が必要です。
「買い取ってもらう」
サイズ調整や仕立て直しでも間に合わず、スーツが必要ないと感じた場合は、リセールショップなどで買い取ってもらうことも1つの方法といえます。着用を避け、できるだけ新品に近い状態で持ち込むと良い値段が付きやすいです。
失敗しないためにはどうすればいい?
失敗を防ぐためには、まず事前に情報収集することが大切。オーダー時にどのようなポイントを押さえればいいのか、具体的に把握しておくことで失敗を回避できます。
「仮縫いの段階で試着をしてみる」
完成後のスーツとのギャップを限りなく少なくするには、必ず仮縫いのスーツを着用することです。サイズ調整や異なるシルエットの場合は、この時点である程度変更することも可能。スーツのシルエットや型紙を確認することで安心感も得ることができます。
「サンプルを見て生地の色合いや質感をしっかり確認する」
生地とデザインの相性を見極めるには、パンチブックで生地サンプルを確認しておくのが良いでしょう。パンチブックとは、生地の見本集を指します。さまざまな生地のサンプルが収められており、実物の色合いや生地の質感を確認できるため便利です。
また、実際にファブリックブックで確認した方がいいのが生地の色合い。単にネイビーの生地といっても、素材で光沢感がかなり異なります。シックにしたいはずが、気づけばテカテカなスーツに仕上がっていたということにもなりかねません。画像だけで判断せず、実物に蛍光灯や自然光などさまざまな光を当てて色の見え方を確認しておくと良いでしょう。
「予算は必ず決めておく」
多くの選択肢がある場合、人は一番上質なものに目がいくものです。質感や色合いは、やはり高級なものは高級である理由があるものです。オーダースーツを作成する場合、予算を決めていかないと、次々に上質なものを選んでしまい高額になってしまいます。あらかじめ予算を決めてテーラーさんに伝えておくことで、予算内での素材紹介をしてもらうことが、スマートにオーダーを進めるポイントにもなるのです。
まとめ
体型のサイズやこだわりなど、自分らしさをカスタマイズできるオーダースーツですが、失敗してしまう可能性はゼロではありません。スーツ選びを失敗しないためにも、依頼のポイントや失敗の原因などについて理解しておくことはとても大切です。自分が納得できるスーツを作るためにも、慎重に進めることをおすすめします。