オーダーシャツの魅力とは?人気の秘密と頼み方
監修:堀省次(KITTE丸の内店 エリアマネージャー) / 投稿日時:2018.06.19 22:12:05
自分の好みに合わせて自分だけのシャツを作れるオーダーシャツの人気が高まっています。
どのような点が魅力なのでしょうか。
既製品では満足できない人がオーダーシャツを選ぶのだとしたら、既製品とオーダーシャツの違いが分かれば、人気の理由がわかるかもしれません。
この記事では、オーダーシャツとはどのようなものなのか、既製品との差はどこにあるのかという点を中心に、オーダーシャツの人気の理由について解説していきます。
オーダーシャツが人気なのはなぜ?
オーダーシャツが人気なのは、まず自分にぴったりのサイズに作れるからでしょう。
既製品は標準体型をもとに作られています。しかし、世の中には標準体型にすべてのパーツがぴったりあてはまる人などほとんどいません。パーツごとに微妙なずれがあるのが普通です。数cm、数mmのサイズ差が着心地に影響するシャツですから、微妙なサイズ差でも自分のサイズに合っているシャツを着れば違いがわかります。とくに、首回りや肩回りのサイズが合っていると、窮屈さを感じません。オーダーシャツと既製品ではフィット感が違うというのが第一の理由です。
次に、自分好みの生地やデザインを選べるという理由が挙げられます。毎日のように着るシャツを選ぶなら、生地の手触りや厚み、柄など細かい点にもこだわりたいという人は少なくありません。生地に関しては、色や柄だけでなく、織り方や織り糸の太さにもオーダーシャツ用と既製服用では差があります。オーダーシャツ用の生地は、糸が細く、2本をより合わせた糸が使われている場合もあります。厚みもオーダー用の方が厚地で丈夫です。そのうえ、体にフィットするオーダーシャツは、縫い目や生地に負担がかかりにくいので長持ちします。
フルオーダーでシャツを作るとそれなりの価格になりますが、パターンオーダーなら既製品とほぼ同じような価格です。サイズを調整することでどれくらい変わるのかを試してみやすいので、とりあえずパターンオーダーからオーダーシャツを体験しようとする人が多いようです。
オーダーシャツには種類がある
オーダーシャツには、パターンオーダー、イージーオーダー、フルオーダーの3種類があります。そのうち、パターンオーダーはもっとも簡単なオーダー方法です。基本となる既製服が用意されていて、その中からもっとも体型に近いサイズの既製服を選び出します。それをパーツごとに採寸したサイズに合わせて調整して、個々のサイズに合わせます。価格が安く、納期も短いのが特徴です。しかし、既製品がもとになっているので、生地の種類やデザインが限られます。
イージーオーダーは、たくさんの型紙の中から、採寸したサイズに合うものを選び、サイズに合わせて調整した後、生地を裁断し、組み合わせて仕上げます。フルオーダーに近い形ですが、裁断や縫製が機械によるものです。生地やボタンなどの選択肢が増えるので、パターンオーダーよりもかなり自由度が増します。
フルオーダーは、完全な手作業による注文生産です。職人が採寸をし、型紙も起こしたうえで、手仕事で裁断も行います。手縫いで仮縫いをし、サイズが合うかどうかの微調整も行うので、体に良くフィットするシャツに仕上がるのが特徴です。選べる生地の数やオプションの数が多く、独自性の高いシャツに仕上がります。しかし、すべての工程を手仕事で行うため、納期が長くかかり、費用も高いのがデメリットです。
人気の高いオーダーシャツの頼み方
オーダーシャツは3種類あるので、どのようなシャツを選びたいかによって、選ぶ方式が変わります。どの方式でオーダーするかが決まっている場合は、人気の高いブランドを基準に選んでも良いでしょう。それぞれのオーダー方式に人気のブランドがあります。ブランドを選ぶときには、同じオーダー方式のブランド間で1着いくらでできるのか、納期はどれくらいかかるのかなどを比較してみると良いでしょう。生地やボタンなどにこだわりがあるなら、何種類の中から選べるのかという点もチェックすることが大事です。
オーダーシャツの頼み方としては、コスパの良さを基準に選ぶのもよいでしょう。オーダーシャツはただ単に価格が安いというだけで選ぶと後悔するかもしれません。選べる生地の数が少なかったり、気に入ったデザインがなかったりするからです。質の良い生地を使って安く作れる、無料で細かいオプションを付けられるなどがコスパの良さといえます。コスパが良いと感じたものを選べば、満足感の高いオーダーシャツを作れるでしょう。
縫製の仕方を基準にするなら、ミシンを使った機械縫製か手縫いかという違いだけでなく、職人の技術力の差も基準にすることが大事です。とくに、フルオーダーの手縫いは、職人の技術力の差が仕上がりに現れます。機械縫製でも手縫いでも技術力の高い店を選んでオーダーするのがおすすめです。
王道のオーダーシャツを頼んでみて!
オーダーシャツは、着心地が既製品とまったく違います。
普段シャツを着る機会の多い人ほど、オーダーでシャツを作るとメリットを実感できるはずです。
もし、シャツは既製品でも十分と思っているのであれば、一度オーダーシャツを作って、着心地の良さを実感してみるとよいでしょう。想像しているだけでは何も始まりません。
どのような頼み方をすればよいのかがわからないなら、先に紹介した3つの頼み方を試してみてはいかがでしょうか。人気ブランドには、さまざまなオーダー方式の店があります。
どの方式でオーダーするかが決まっていれば選べるブランドが限定されるので、その中から生地やデザインが条件に合うものを選ぶようにしましょう。
コスパの良さで選ぶとなると、オーダー方式ごとの相場をある程度調べておく必要があります。
パターンオーダーは5000円前後、イージーオーダーは6000円~8000円、フルオーダーは10000円以上という具合です。
この相場よりも安くできるのであれば、コスパが良いといえます。とっておきの1着にしたいのであれば、縫製にこだわって選ぶのもありでしょう。
機械縫製と手縫いとを比べると、手縫いの方が良いと思いがちですが、手縫いは職人の技術力の差がはっきり表れるので要注意です。
機械縫製でも丁寧な仕事をしてくれるお店を選べば、良いオーダーシャツを手に入れられます。