スーツのボタンの留め方とマナーを種類別に解説

投稿日時:2023.12.21 08:20:42

スーツのボタンは数によって、留め方のマナーが異なることをご存じですか?

1つボタンや2つボタン、6つのボタンのダブルスーツまで、ボタンの数によって表情の違いが楽しめるところも、スーツの魅力です。

今回は、そんなスーツのボタンの留め方をご紹介します。

スーツのボタンに関するよくある質問にもお答えしているため、ぜひ参考にしてください。

1つボタンスーツの留め方

1つボタンスーツは、シングルスーツの一種で、胸元にボタンが1つだけあるデザインです。

結婚式や式典などのフォーマルな場面で着用されることが多いスーツになります。

ボタンを1つだけ留めるのが基本

1つボタンスーツの場合、ボタンは基本的に1つしかありません。

そのため、この1つのボタンを留めて着用することが重要です。ボタンを留めることで、ジャケットのラインが美しく見え、より洗練された印象を与えます。

男性用の礼服

立っている時は、ボタンをしっかりと留めます。これにより、スーツのシルエットが整い、スマートな印象を与えることができます。

座る時は、ボタンを外しても問題ありません。これにより、ジャケットにかかる負担が減り、しわになりにくくなります。

2つボタンスーツの留め方

2つボタンのスーツは、ビジネスシーンをはじめ、さまざまなシーンで着用するスーツに採用されています。

そんな2つボタンスーツのボタンの留め方について解説します。

一番上のボタンだけを留めるのが基本

2つボタンのスーツは、一番上のボタンだけを留めるのが基本です。

グレースーツにカジュアルコートを合わせた男性コーデ

これは、スーツの正しい着こなしを実践し、適切な印象を与えることと、Vゾーンを強調して、スマートな印象を演出するためです。

具体的には、以下のようなきっちりとしたシーンではしっかりと一番上のボタンを留めるようにしましょう。

  • 就職活動
  • 面接
  • 入社式
  • 結婚式
  • ビジネスミーティング

ただし、上記のシーンであっても座るときはボタンを外すことを忘れないようにしましょう。これはスーツのラインを保護し、快適さを確保するためです。

2つボタンスーツをカジュアルなシーンで着用する場合は、一番上のボタンを留めずに着こなすのが一般的です。

3つボタンスーツの留め方

3つボタンスーツは、2つボタンスーツに比べてきっちりした印象を与えます。

そんな3つボタンスーツのボタンの留め方について解説します。

上と真ん中のボタンを留めるのが基本

3つボタンの留め方は、上と真ん中の2つを留めて一番下は留めないのが通常です。

3つボタンは1つボタンや2つボタンと比べて、Vゾーンが狭く、腰にくびれがないボックスシルエットが印象的。

かっちりとしたシルエットで、誠実で堅実なイメージを与えます。

ただし、座るときはボタンを外すことを忘れないようにしましょう。

3つボタンスーツのボタンを留めたまま座ると、ジャケットの裾が膨らんで、シルエットが崩れてしまいます。

また、カジュアルなシーンでは、ボタンを留めずに着用しても問題ありません。ボタンを留めずに着用する場合は、Vゾーンが広く開き、カジュアルな印象になります。

段返り3つボタンのスーツは真ん中のボタンだけを留めるのが基本

段返り3つボタンスーツは、襟元に飾りボタンがついたダブルボタンデザインのジャケットです。一番上のボタンは飾りボタンの為、実際に留める事はありません。

歴史的には、三つボタンの後に段がえり3つボタンスーツができ、その後に二つボタンが登場しているので、二つボタンよりもクラシカルな立ち位置です。

 

段返り3つボタンスーツ

一番上のボタンは飾りのために留めず、真ん中のみのボタンを留めましょう。

ただし、座るときはボタンを外すことを忘れないようにしましょう。

また、カジュアルなシーンで着用する際には、ボタンを全て開けた状態でも問題ありません。

4つボタンダブルスーツの留め方

4つボタンダブルスーツは、胸元にボタンが4つあるデザインで、クラシカルで重厚な雰囲気が魅力です。

ビジネスシーンや結婚式や式典などのフォーマルな場面で着用されることが多いスーツです。

そんな4つボタンのダブルスーツのボタンの留め方について解説します。

左側ボタンの上1つだけを留めるのが基本

4つボタンダブルスーツのボタンの留め方は、基本的に左側ボタンの上1つだけを留めるのが基本です。

これは、4つボタンダブルスーツのVゾーンを強調して、スマートな印象を出すためです。

ボタンを留めるときは、まず両手を胸元に当てて、Vゾーンを整えます。次に、左側ボタンの上1つだけを下から上に向かって留めます。

座るときはボタンを外すことを忘れないようにしましょう。これは、ジャケットにかかるストレスを軽減し、長期間にわたってスーツの形を保つためです。

ビジネスシーンや結婚式や式典などのフォーマルな場面では、ボタンを留めるのが一般的です。

カジュアルなシーンでは、ボタンを留めずに着用しても問題ありません。ボタンを留めずに着用する場合は、Vゾーンが広く開き、カジュアルな印象になります。

6つボタンダブルスーツの留め方

6つボタンダブルスーツは、胸元にボタンが6つあるデザインで、クラシカルで重厚な印象を与えるスーツです。

ビジネスシーンや結婚式や式典などフォーマルな場面で着用されることが多いスーツです。

そんな6つボタンダブルスーツのボタンの留め方について解説します。

左側ボタンの真ん中1つ、または中下2つを留める

6つボタンダブルスーツでは、左側のボタンの中1つだけを留めるか、中と下の2つを留める2種類の方式があります。

6つボタンダブルスーツ

中1つまたは中下2つのボタンを留めることで、スーツのシルエットが整い、動きやすさを確保しつつ、スタイリッシュな外観を維持できます。

また、ダブルスーツの伝統的な着こなしでは、特に下のボタンを留めることは避けるのが通例です。これは、スーツのデザインと機能性を考慮したルールです。

ボタンを留めるときは、まず両手を胸元に当てて、Vゾーンを整えます。次に、左側ボタンの中から、留めるボタンを下から上に向かって留めます。

座るときはボタンを外すことを忘れないようにしましょう。これは、ジャケットにかかるストレスを軽減し、長期間にわたってスーツの形を保つためです。

4つボタンスーツの時と同様ですが、ビジネスシーンや結婚式や式典などのフォーマルな場面では、ボタンを留めるのが一般的です。

カジュアルなシーンでは、ボタンを留めずに着用しても問題ありません。ボタンを留めずに着用する場合は、Vゾーンが広く開き、カジュアルな印象になります。

スーツのボタンに関するよくある質問

スーツのボタンに関する、よくある質問を紹介します。

座るときはジャケットのボタンはすべて外すのがマナーですか?

座るときはジャケットのボタンはすべて外すのがマナーです。

これには以下の理由があります。

  • スーツの形を保つ:座るときにボタンを外すことで、ジャケットにかかるストレスを減らし、型崩れを防ぐことができます。スーツの寿命を延ばすためにも、この習慣は重要です。
  • 快適さを確保する:座る際にボタンを外すことで、お腹周りの圧迫感を解消し、よりリラックスして座ることができます。
  • エチケットを守る:これはビジネスやきっちりとした場面における古典的なエチケットであり、尊重することでプロフェッショナルな印象を与えることができます。

ただし、立ち上がる時は、再びボタンを留めることを忘れないでください。これはスーツの整った外観を保ち、礼儀正しい印象を維持するために重要です。

このように、スーツのボタンの留め方には一定のルールがあり、それを遵守することで、ビジネスシーンにおいても好印象を与えることができます。

就活などの面接時に椅子に座る際、ボタンは留めたままが良いですか?

面接時にスーツのジャケットのボタンをどのように扱うかは、しばしば疑問視されるポイントです。

一般的なビジネスマナーとしては、椅子に座る際にはスーツのジャケットのボタンを外すことが推奨されています。

面接では、マナーを守ることも評価されるポイントです。ボタンの扱い方一つにも気を配ることで、細やかな配慮ができる人物であるという良い印象を与えることができるためです。

しかし、立ち上がる時にはボタンを再び留めることを忘れないでください。これにより、立っている時のスーツがしっかりと整い、自信と真面目さを表現することができます。

ベストを着用する場合はジャケットのボタンは外しますか?

ベストを着用する場合は、ジャケットのボタンはすべて外すのが一般的です。

なぜならベストのボタンが留まっている状態で、さらに上に重ねたジャケットまでボタンをていねいに留めると、全体にボリュームが出てしまうからです。

また、ベストのシルエットが浮き出ると、スーツのスマートさがなくなってしまい、シワがよる原因にもつながります。

1つボタンや2つボタン、3つボタンなどは全て外し、ベストとセットになったスリーピースを着用する際にも、ジャケットのボタンは留めないことが基本です。

なおインナーのベストは、ジャケットと同じくアンボタンマナーとして、一番下を空けておきましょう。

まとめ:スーツのボタンの種類と留め方

スーツのボタンの留め方一つにも、その人のセンスやマナーが表れるので、ぜひこれらの基本をマスターして、日々のスーツスタイルを楽しんでください。