STYLING GUIDE

スーツに合わせる靴の正しい選び方とは?必見!スーツ×靴のコーディネート

img

監修:佐々木信也(エリアマネージャー) / 投稿日時:2018.05.22 16:56:12

ビジネスで顔を合わせるときに、装いで相手に必ずチェックされるのが「靴」。実は、スーツにどのような靴を合わせて、どのように手入れをしているかで仕事に対する姿勢などが見えてしまうとも言われています。それだけに靴選びは大切。今回はデザインだけでなく、シーン対応する靴選びの仕方を紹介します。

スーツに合わせる靴の基本的な選び方

時代の変化に伴い、スーツの着こなし方が変わってきていますが、スーツに合わせる基本的な靴は、「黒の内羽式ストレートチップ」と聞いたことがありませんか?


 


確かに、「黒の内羽式ストレートチップ」は、フォーマル度が高く、最初に購入しておきたい基本の一足といえます。もちろんビジネスマンなら必ず持っておきましょう。しかし、スーツをカジュアルダウンする場合やおしゃれに着こなしたい方にとってはベーシックすぎてしまうので面白みに欠けてしまいます。内羽式や外羽式、またデザイン性のあるものなど「大人の嗜み」として、「靴の種類」の正しい知識を深めてみましょう。

国別でみる「靴」の違いとは?

◆特徴
・イギリス式
普遍的なデザイン
頑丈

・イタリア式
スタイリッシュ
デザインの幅が広い

・アメリカ式
カジュアル
機能性重視


「イギリス式」


紳士靴の中で、最も歴史が長く、伝統的なデザインが多いのがイギリス式です。「グッドイヤーやハンドソーン・ウェルテッド製法」が最も多い製法で、頑丈・耐久性に優れています。華やかさや派手さより、普遍的なデザインの靴が多いので、「靴の原点」ともいえるスタイルです。


 


「イタリア式」


つま先が細めで、スタイリッシュな印象の靴が多い。「マッケイ製法」で作られたエレガントな靴が多くなっています。パティーヌというあえて色むらを付けた、繊細な染色方法の靴など、デザインの幅が広くなっています。ファッショナブルな印象を与えたい方に好まれるスタイルです。


 


「アメリカ式」


カジュアル寄りのデザインが多くみられます。人間の足型に合わせた靴が多く、履き心地や、丈夫さなど、機能性を重視した靴が多いです。やや丸みを帯びたフォルムをしているので、日本人の足型にも合いやすい特徴があります。「グッドイヤー・ウェルテッド製法」などが中心です。無骨な印象を与えますが、足型にフィットしやすい形になっています。

フォーマルに大きく貢献する、靴の「種類」と「デザイン」につい

フォーマルに大きく貢献する、靴の「種類」と「デザイン」について

ビジネスマンにとって「靴」は仕事に対するメンタルをも表すとされる重要なアイテムです。ところが、意外にもスーツだけに気を取られ疎かにしている人も少なくないのです。シーンにより必要とされる「靴」をきちんと知ることがビジネスマンとしての装い力を上げることになるので、知識として覚えておきましょう。


靴には大きく「種類」(靴のフォルムなど)と「デザイン」(甲部分・装飾)に分けられます。靴のフォーマル度は、この「種類」×「デザイン」によって変化するのです。もっとも気を付けなければいけないのが甲デザインの「内羽式」「外羽式」の違い。誰もがマナーとして最初に知るべきことなのでしっかり学んでおきましょう。

甲部分のデザイン「内羽式」と「外羽式」の違いについて

革靴で、靴紐を通す甲の部分は、大きく「内羽式」と「外羽式」に分けられます。甲部分のデザインで、与える印象のフォーマル度が変化します。


 


「内羽式」

内羽式は、靴紐を通す、甲の部分が潜り込んで、靴の革と一体になっているデザインのことです。フォーマル度が高く、スーツをきちんと着用する正統派なシーンに合わせます。


 


「外羽式」

外羽式は、甲の部分が外に出ているデザインです。よりカジュアルなコーディネートに使われます。ジャケパンなど、スーツでも「柄のあるスーツ」や「ブラウンのスーツ」などに合わせます。


 

その他、代表的な靴の種類

基本以外にも応用編でおしゃれを優先する靴もあります。フォーマルな場で用いられることは少ないですが、一般的に知名度の高い種類の靴も覚えておくといいでしょう。


 


「モンクストラップ」

モンクストラップは、外羽式の一種で、カジュアル度が高い靴に該当します。最近ではビジネスシーンなど、フォーマルな場で合わせる方が多くなっていますが、バックルが付いていることから本来の用途はカジュアルなスーツで、足元を軽くしたい時に合わせる靴です。


1本のストラップの場合はシングルモンクと呼ばれ、クラシック(着こなしのルールにのっとったスタイル)を好む方に人気のある傾向です。バックルが2本の場合はダブルモンクと呼ばれ、若い方やさらにカジュアルダウンしたファッションを好む方に人気があります。


 


「ホールカット」

一枚の革でアッパーを包み込み、かかと以外継ぎ目がないスタイルの靴をいいます。靴職人であっても、高い技術を必要とするため、高級なものが多いとされています。エレガントな印象を与える靴なので、パーティーへ行く時や、格式の高いホテル行く時など、ドレッシーなスーツに合わせることが多いデザインです。

靴の「デザイン」について

靴のデザインとは、主に装飾のことです。装飾の有無や大きさ、量でカジュアル度が大きくなっていきます。ここでは靴のデザインについて学んでいきましょう。


 


「ストレートチップ」

つま先に切り替えがあるデザインの靴で、ビジネスシューズの基本とされています。時間的には午前中から、午後5~6時まで使用する靴です。つまり「ビジネス向け」のデザインの靴になります。一般的にはビジネスにも、冠婚葬祭に使用できますが、本来は、夕方までの靴というのが正しい認識なので、夕方以降の準礼装以上の服装には、すすめられません。


 


「プレーントゥ」

つま先に一切の装飾がされていないデザインの靴をいいます。こちらもストレートチップ同様、ビジネス使いに向いたデザインです。プレーントゥは夜の冠婚葬祭の場でも着用できます。タキシードを着るなら本来はオペラパンプスを合わせますが、それ以外となる場合は、プレーントゥの内羽式であれば、合わせられます。


 


「ウィングチップ」

ウィングチップはキャップ部分が羽(ウィング)のように見える装飾が付いているデザインです。これは厳密にはアメリカ式の呼び方で、靴が好きな方は、「フルブローグ」という呼び方をします。ウィングチップが最もカジュアルな位置付けで、フルブローグ、セミブローグ、クォーターブローグ、ブラインドブローグの順番付けでフォーマル度が上がります。


日本では、アメリカ式のウィングチップが浸透していますが、イギリス式やイタリア式では、繊細な印象のウィングチップなど、様々なファッションに合わせられるウィングチップが存在しているので覚えておきましょう。


 


「メダリオン」

メダリオンとは穴飾りのことを指します。爪先だけでなく、全体に施されているものもあります。元々は狩猟用の靴の通気口なので、カジュアルディテールという解釈です。メダリオンの「大きさ」と「開け方」でデザインを表現するなど、靴の各メーカーによって異なります。


 


「Uチップ」

つま先に「U型のステッチ」が入っているデザインがUチップになります。微差にこだわるおしゃれ好きな人におすすめのデザインです。 フォーマルに見えてしまうことから、ビジネスシーンでも合わせてしまいがちですが、外羽式でもあり、本来はかなりカジュアル度の高い靴でビジネス・冠婚葬祭には向かないデザインです。

内羽式・外羽式によってフォーマル度が変わるもの

「ストレートチップ」と「プレーントゥ」は、「内羽式」「外羽式」の組み合わせによってフォーマルやカジュアル度が変わります。「内羽式」はよりフォーマルな印象を与えるので、ビジネス使いができますが、外羽式は至ってカジュアル。あまりビジネス使いには向いていません。


「プレーントゥの内羽式」と「ストレートチップの外羽式」であれば、前者である「プレーントゥの内羽式」の方がフォーマル度では格上になります。男性の靴の装いの基本の「キ」にあたるので、しっかりと覚えておきましょう。

スーツの色と、靴の合わせ方について

スーツはベーシックな色であっても「堅実さ」「正統派」「リッチさ」など与える印象が異なります。そのため、印象に応じて靴も使い分ける必要があります。またスーツの色で印象が異なるように、靴の色の合わせでカジュアルに寄せることもできるのです。ここでは色が与える印象と靴のコーディネートに関して、確認しておきましょう。


 


「スーツが「ブラック」の場合」

黒のスーツを「モード」として解釈するなら、靴は同色の「黒」はもちろん、「ブラウンやワインレッド、バーガンディ」なども良いでしょう。特徴のあるダブルモンクでより印象的なコーディネートにすることもできます。一方で、「正装」としてとらえるのであれば「黒」の一択。黒のストレートチップの靴を合わせることになります。


 


「スーツが「グレー」の場合」

スーツにおいてグレーは、ビジネスでもパーティーでも使える色です。つまりグレースーツは、靴で印象が決定付けられるとも取れます。例えば日中はビジネスで「黒のストレートチップ」を合わせつつ、夜のカジュアルディナーでは「茶のUチップ」を合わせるとガラッと印象が異なります。グレースーツの場合は、シーンに応じて表情を変えやすいのがポイントです。


 


「スーツが「ミディアムグレー」の場合」

ミディアムグレーのスーツの場合は、特に靴の選び方次第で、ビジネスにもフォーマル度の高いパーティーにも着こなせます。ビジネスシーンであれば「黒や茶のセミグローブ」、よりフォーマルな印象を与えたいのならば「黒のストレートチップ」を合わせると良いでしょう。


 


「スーツが「グレーの起毛素材」の場合」


スーツがグレーの起毛素材で、ややカジュアルに着るのであれば、スウェード調の靴を合わせてもいいでしょう。あえてスリッポンではずしてもおしゃれに装えます。


 


「スーツが「ネイビー」の場合」

ネイビースーツはビジネスで使う基本色になります。そのため、もっとも合わせるべき靴の色は「黒」になります。一方で、昨今のファッション業界では、ネイビーにブラウン系の靴をよく組み合わせています。イタリアンテイストの柔らかい雰囲気を演出したいのであれば、ブラウン系の靴を合わせつつ、流行の「アズーロ エ ヴェルデ」=青スーツ×緑ネクタイの組み合わせてみるのもいいでしょう。


 


「スーツが「ブラウン」の場合」

ブラウン系のスーツは、スーツスタイルの中ではカジュアルとされています。柔らかさを強調するなら、同系色のブラウンやキャメルなどで統一すると品よくまとまります。近年、ファッション業界では、ブラウンに黒を合わせるのがトレンドでもあるので、おしゃれ感を意識するなら、黒をあわせてシックにするという方法もあります。

スーツの柄と、靴の合わせ方について

靴とスーツのコーディネートには色だけでなく柄も関わってきます。よりおしゃれ感を上げるためにストライプや格子柄などのバランスも学んでおくといいでしょう。


 


「ストライプのスーツの場合」

きちんとしたビジネスの場でストライプのスーツを着用するのであれば、黒のストレートチップが正解。正統派な印象に仕上げてくれます。少し外しても良い業種の方であれば、ブラウンにしてセミブローグくらいでも良いでしょう。ホールカットにしてエレガントにすることもできます。


 


「チェックのスーツの場合」

チェック柄でもグレンチェックならストライプのスーツと同じバランスで選ぶとシックにまとまります。一方で、大きな格子柄はカジュアルなので、フルブローグや、外しすぎかもしれませんが、Uチップで遊んでみるのも良いでしょう。外羽式を選ぶのもおすすめです。

スーツと靴のコーディネート

スーツ着用はシーンで選ぶことが多いものです。ですが、自分をセルフプロデュースするためにどうみせたいか?という視点でコーディネートを組むことも大切とされています。ここでは、相手に伝えたい印象をベースにコーディネートを考えてみましょう。


 


「スタイリッシュ」なイメージを与えたい時


スタイリッシュ代表とされるイタリア式のスーツは、少し光沢があって毛足が立っていないさらっとした生地が汎用性も高く合わせやすいです。「マッケイ製法」の靴を合わせることにより、スタイリッシュなイメージを与えられ、周囲からも一目置かれるでしょう。テーパードの強いパンツには、コバがちょっと狭くて、靴自体がスタイリッシュな形を選ぶとセンスの良さが強調されます。


 一方トレンドとして、少し毛足が長いフランネル調の素材で、靴下見せをする裾の短いスーツであれば、英国製の「グッドイヤー製法」の靴で合わせると良いでしょう。


 


「洗練された」イメージを与えたい時

洗練とは、「多くのものを削ぎ落とし、無駄を省くこと」になります。スーツもシンプルなデザインの中で、上質感があり、華美な飾りがないものを選びましょう。


靴でいう上質感とは、「革質」、「コバの張り出し方」、「製法」によって異なります。少し外しにはなりますが、「ダブルモンクシューズ」を合わせると、カジュアルダウンしていても抜け感があり洗練された印象になります。


 


「誠実」な印象を与えたい時

ビジネスシーンなどで、誠実さを与えたいのであれば、スーツはもちろん無地を選びましょう。ストライプなら柄も狭いものを選択します。色はネイビーかグレーで毛足もミディアムなものが良いでしょう。靴はもちろん「ストレートチップ」または「プレーントゥ」の「内羽式」を合わせます。20代であれば、レジメンタルのタイを合わせると真面目さも伝わり好印象になるでしょう。


 


「「爽やか」な印象を与えたい時

「爽やかさ」とは、「誠実さ」を軽やかに感じさせ、かつ笑顔が似合うことをいいます。笑顔を作り替えることはできませんが、印象を少し軽くし爽やかさを強調するには、ネイビースーツの色をワントーン明るくし、「外羽式のプレーントゥにする」「ストレートチップに1つメダリオンを付けて、クウォーターブローグにする」といった方法があります。


 


「威厳」のある印象を与えたい時」


まず

スーツは、ダークグレーなどエグゼクティブ系が好む色合いにしましょう。決して華美にせず「クラシックスタイル」のものを選ぶのがポイントです。靴はセミブローグくらいで少しデザインが入っていて、力強さを与えるものが好まれます。
もっと突き詰めると、「威厳」といった印象の靴は、クオリティの高い靴を長く履いた時に初めて現れてくるものでもあります。きちんと手入れをして「3~5年」それ以上に履き続けられる品質の高い靴を選びましょう。修理をして履ける品質と、長い間履き続ける革の品質が求められます。


 


「デートなど「女性からの印象」を意識したい場合」


女性はディテールや雰囲気よりも、色味や形など視覚から入る情報を優先して、注目することが多いです。そのため、デートであれば、ジャケパンスタイルで足元は少しカジュアルでデザイン的にも軽めの物を選んでも良いでしょう。ブラウンのスエードなど品を感じさせる靴は誠実さも表現することができます。女性は細かいところを見ていますので、デートの前日には、靴は必ず手入れをしてきれいにしておくことが必須です。

「スーツ×靴」をより楽しむための3つのポイント

スーツと靴を楽しむうえで、まず3つのポイントを意識しておくと良いでしょう。とても基本的なことですが、この3つを覚えておくだけで、スーツと靴のコーディネートのランクがグッと上がります。


 


「サイズがあったものを選ぶ」


当然ではありますが、きちんとサイズが合ったものを選ぶこと。靴のサイズではなく、足のサイズで選んでください。人の顔が十人十色のように足形もひとそれぞれ。右と左で微妙にサイズが異なる人も多いものです。26㎝、27㎝という概念を捨てて試着をしたうえで、自分の足のサイズ感を知って、正しいサイズを購入してください。ブランドにより木型が異なるので色々と試してみることが大切ですが、フィット感の高いオーダーシューズを選んでみるのもいいでしょう。


 


「少し良い靴を選ぶ」


「いい靴は素敵な場所へ連れて行ってくれる」という言葉がありますが、まさにその通り。すこし頑張って少し良い靴を購入すると自然と背筋が伸び自信がつくようになるものです。1年で使い捨てと思わずに、3~5年履ける靴を購入することで、自分自身のビジネスもグレードアップしていきましょう。


 


「靴を磨く」


見落としなのが「靴を磨く」ということ。いい靴を購入しても汚れていては宝の持ち腐れになってしまいます。サイズが合ったものを、頑張って磨き、手入れをして長く履くことで、仕事に対しての誠実さとファッションの完成度の高さが両立してくるようになります。たかが靴磨きとは思わず、真摯に向き合うことで信頼も気づいていけるようになるはずです。

まとめ

スーツと靴の関係は切っても切れない重要なもの。スーツのデザイン、色、柄、素材によって合わせる靴も大きく変わり、フォーマル度やスタイリッシュさなども変化します。


しかし、自分のスーツスタイルを、決めきれない方は「クラシックスタイル」の靴を選んでおくことをおすすめします。クラシックスタイルは「変わらないもの」でいつ履いても古さを感じさせることはありません。流行の物は、3年後履けなくなることがありますが、クラシックにのっとったものは、「3年後履けなくなるということ」がないからです。悩んだら「高級靴」の形を見てください。様々なハイブランドスーツのコーディネート例をみても、意外に足元はクラシックかつベーシックなのです。こういった例を参考に、まずは「あなたにピッタリの一足」を探してみませんか。

あなたもDIFFERENCEの
カスタムオーダーを
体験してみませんか?

DIFFERENCEをはじめる

STYLING GUIDE

スタイリングガイド
VIEW MORE