STYLING GUIDE

知っておきたいネクタイの選び方!20代にプレゼントするなら?

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監修:石川佳宏(青山店 エリアマネージャー) / 投稿日時:2019.03.11 13:32:05


ビジネスマンの間でも贈り物として使われることの多いネクタイ。ネクタイはその人の第一印象に大きく影響するため、他人のネクタイを選ぶことは難しいと思われがちです。しかし、贈る相手の好みや年齢をしっかり考えて選べば大きく外れることはないでしょう。たとえば、20代前半の若手社員と比較的年齢や立場が上の人では、身につける色やスーツの着こなしも異なるのもの。しっかり把握することが喜んでもらえるポイントになるのです。そこで今回は、20代の人にネクタイを贈る場合の選び方やおすすめのブランドをご紹介します。

プレゼントするためのネクタイ選びの基本!


「コーディネートを考える」


ネクタイを着用するときに気を付けるべきはスーツやシャツとのコーディネートバランスです。いくらブランドだからと、20代の人が普段使いしているスーツに、ハイブランドの重厚なネクタイを選んでしまうと、ちぐはぐな印象になってしまうこともあります。若者向きのスーツブランドなら、色柄など合わせやすいよう、20代がターゲットのブランドから選ぶと安心です。


「着用シーンを考える」


銀行員、公務員、営業職など、比較的堅い印象の服装が好まれる職場、職種の場合、派手な色柄のネクタイは使いにくいものです。せっかく贈っても使ってもらえない可能性がありますので、相手の職業や職場の雰囲気も考慮し、色柄を選ぶことをおすすめします。相手が「早速明日から使おう!」と喜んでくれるネクタイを選びましょう。


「ブランド選び」


年齢によって、着るスーツのブランドや雰囲気は変わります。また、ブランドにはそれぞれターゲットとしている年代があります。スーツと同じターゲット層を持つブランドのネクタイを選べば、贈られた側も使いやすいでしょう。ターゲット層が同じでも、ブランドの持つ雰囲気が同じとは限りません。ブランドがかもし出す雰囲気が合うかを考えて、ネクタイを選んでみてください。


「好みを考える」


ネクタイを贈るときに考えなければならないことは、相手の好みです。まずは、実際にその人がよく着用しているスーツやシャツ、ネクタイをしっかり見ることが大切です。「この人はどんな色や柄が好きなんだろう」と考えてみましょう。心配な人は、相手が普段から着ているスーツやシャツと同系色を選ぶといいでしょう。

20代前半の方に贈るネクタイを選ぶポイント


20代前半の人がビジネスの場で着用するネクタイは、他の年代と傾向が違います。人間関係を構築している最中なので、どんな印象を与えるのかにとても気を遣うからです。基本となるのは“爽やかさ”“シンプルで適度にフォーマル”であること。それを踏まえて、20代前半の人にネクタイを贈る際、気を付けるべきポイントをご紹介します。


「ポイント:色」


20代前半と言えば、新入社員や新人と呼ばれる時期です。フレッシャーズらしい清潔感を感じられるネクタイを選ぶと良いでしょう。就職祝いに贈るなら、爽やかな印象のブルー系のカラーがおすすめです。フレッシャーズ向けのスーツはネイビー系・グレー系が多いので、ネクタイがブルー系であれば、それらのスーツによく映え、日常的にとても重宝します。例えば、ネクタイがネイビー、濃いめのブルーなら、知的で落ち着いた印象に、水色のような薄いブルーなら、爽やかさがアピールできます。淡めの色が好みなら、クリーム色やグレー、上品なボルドーやエンジ色は秋冬の色合いで落ち着いた印象になりビジネスに非常に向いています。


「ポイント:柄」


できるだけ無地、ストライプくらいまでの、派手すぎず目立ち過ぎないものを選びましょう。着るスーツを選ばない無地や明るく活動的な印象を受けるストライプが使いやすいと思います。しかし、欧米でストライプは特定のグループに属していることを表す柄とされています。外資系企業勤務など、外国人と会う機会が多い人に贈るのは避けましょう。柄物が全くダメという訳ではありません。小紋柄、ドット柄もビジネスでは定番の柄で、特に柄が小さければフォーマルな印象になりビジネス向きです。誠実な印象の小紋柄、爽やかな印象のドット柄ならプレゼントしても良いでしょう。一見カジュアルな印象のチェック柄ですが、上品で落ち着いた色であれば仕事でも着用可能です。

20代後半の方に贈るネクタイを選ぶポイント


新入社員ではなくなったけれど、まだまだ目上の人が多い20代後半。ビジネスシーンで使うべきは、派手なものは避け、オーソドックスなネクタイです。贈り物として選ぶ際、気を付けたいポイントは下記のとおりです。


「ポイント:色」


20代前半よりは少し制約が緩くなりますが、同じく淡めのブルー、濃紺、エンジ色、加えて黄色などが向いています。新入社員でなくなったからと目立つ派手な色をプレゼントされる人がいますが、奇抜な色は使う機会は少ないと思われます。20代前半と同じく、基本となるのは“爽やかさ”“シンプルで適度にフォーマル”なので、少しだけ個性をアピールする位の気持ちで選ぶようにしましょう。


「ポイント:柄」


基本的にはやはり柄のない無地、ストライプ柄を選ぶのが良いとされますが、先輩として新入社員を迎える年代なので、少しおしゃれ心を出せるペイズリー柄などを贈ってもいいかもしれません。しかし、どの柄においても小さい柄の方がフォーマルとされているので、会社によっては大柄の着用が難しいこともあります。プレゼントには小さめの柄のものが安心です。

20代にネクタイをプレゼントするときの注意点

「ポイント:幅」


ネクタイは大剣幅(ネクタイを締めたとき、正面に来る側の一番幅が広い部分)の太さで、大きく印象が変わります。太すぎても細すぎてもカジュアルな印象になってしまうので、ビジネス用なら7~9cmのスタンダードなものをおすすめします。しかし、昨今のスーツの傾向として、細身のスリムなデザインも多いので、その時はネクタイの大剣幅がやや細めのものを選ぶと良いでしょう。「どのくらいの幅がいいのか、よくわからない」という場合は、スーツの襟幅に合わせて選んでください。自然にバランスが取れるので失敗しません。


「ポイント:色」


色は20代らしくフレッシュな印象のもの、目立ち過ぎないことを意識しましょう。茶系のネクタイは落ち着いた雰囲気になりますが、年配の人向きというイメージがあります。茶色のネクタイを贈るなら、柄と色合いに気を付けて、20代らしい爽やかな雰囲気のものを選んでください。こげ茶色でなくベージュ系を選ぶと明るい印象になります。一方、赤や緑は20代がビジネスの場で使いづらい色です。選び方によって、非常に派手な印象を与えてしまうことがあるため、落ち着いたトーンの色合いや柄を選んでください。控え目な印象のボルドー、ブルーグリーンなら合わせやすいのでおすすめです。黒はクールで洗練されたイメージがありますが、不祝儀を連想させることもあります。新人らしい爽やかなイメージから遠ざかる可能性があり、あまりおすすめできない色です。

20代におすすめのブランドを紹介

「ブラックレーベル・クレストブリッジ」


三陽商会がバーバリーとの提携解消後、バーバリーブラックレーベルの後継として立ち上げた新しいブランドです。ブリティッシュトラッドとトレンドをバランスよく取り入れた、コンテンポラリー(現代的)デザインが目を惹きます。最大の特徴はレッドを基調とした「クレストブリッジチェック」。どこかヴィンテージな雰囲気と都会さを併せ持った魅力的なデザインです。色数を絞り、柄が目立ちにくいものを選べば、ビジネスシーンにも対応できるでしょう。


「ポールスミス」


ポールスミスは、伝統的なブリティッシュスタイルとひねりの効いたデザインを融合させ、独特な個性が光るイギリスのラグジュアリーブランドです。遊び心あるネクタイが好きな人には特におすすめしたいブランドです。カラフルでおしゃれなデザインが若々しさを印象付けるため、20代に人気があります。品のあるブリティッシュトラッド系から個性的な柄まで、デザインのバリエーションは豊富で、特にハイセンスな色使いのストライプ柄には定評があります。アパレル系やクリエイティブ系の人はもちろん、色合いや柄の選び方次第で、堅い職場に勤めている人にも使いやすいブランドです。


「タケオキクチ」


タケオキクチは、日本のアパレル大手ワールド系列の紳士服ブランドです。スーツにこだわりのある人に人気があり、スーツ、ネクタイなどビジネス向きのアイテムが豊富です。ビジネスシーンで使いやすいオーソドックスな色合い、デザインのネクタイが揃っている一方、カモフラ柄など変わったデザインのものもあります。個性的なデザインのネクタイを好む人にもおすすめです。ビジネスからカジュアルまで、幅広く対応可能なネクタイを見つけることができるでしょう。

20代へのネクタイのプレゼントは色味やデザインに配慮して選ぼう

若手といわれる20代社員のネクタイには、色柄に若さが求められる一方、自己主張しすぎない謙虚さが求められます。贈る相手の職種や職場の雰囲気もかんがみて色や柄を選ぶことが大切です。また、フレッシャーズ向きのスーツにはどんなブランドのネクタイが合うかも検討すべきポイント。高価なハイブランドのネクタイより、同じ若者世代をターゲットにしたブランドのネクタイの方が上手く合わせられるでしょう。基本的には20代に人気のブランドから選べば失敗も少ないはずです。相手の好きなブランドがわかる場合は、そのブランドのネクタイを贈るのもよいでしょう。相手の喜ぶ顔に出会えるよう、とっておきの一本を選んでみてはいかがでしょうか。