スーツに合うセーターの選び方と印象アップのコツ
スーツだけでは寒くなる季節、インナーとしてセーターを合わせるスタイルは昔から定番です。
しかし、定番だからこそ、どんなセーターがスーツに合うのか、素材や色合い、デザインが気になるもの。
カジュアルになりすぎず、スーツでもおしゃれに着こなせるセーターの選び方をご紹介します。
着こなしのコツ、コーディネートの例も合わせてご紹介するため、ぜひ参考にしてください。
スーツに合うセーターの選び方
スーツに似合うセーターの素材、色、デザインなどの選び方のポイントをご紹介します。
素材はウールやカシミヤがおすすめ
ニットをスーツに合わせる際には、セーターの素材にこだわりましょう。
セーターは素肌に直接着ないものの、シャツを通じて感触が伝わるもの。ちくちくしている肌触りのセーターや、厚手のものを選ぶと着心地が悪くなります。
だからこそ、素材は薄手ながらも温かい上質な素材がおすすめです。特にウールやカシミヤは、フォーマルなビジネスシーンにふさわしい高級感があります。
中でもカシミヤは薄手でも暖かさがあり、高級感と上品さを演出できます。
しっとりとしたやわらかさもあるため、シワになりにくいところもスーツとの相性が良いポイントです。
スーツにマッチする色はネイビーやグレーが定番
スーツに合わせるセーターの色は、落ち着いたネイビーやグレーがおすすめです。
なぜならビジネス用のカラーとして、TPOを気にせずどんな場所でも身に着けやすいカラーだからです。
特にスーツと同系色を選ぶと、全体的にコーディネートのバランスがよく、ジャケットともよくなじみます。
たとえば、ライトグレーのジャケットなら、中は少し濃いグレーなど、同系色でまとめるとコーディネートに失敗しづらいです。
おすすめのビジネスシーン向けのカラーは次の通りです。
- ライトグレー
- ダークグレー
- ネイビー
- ダークネイビー
- ブルー
- ブラウン
反対に、あえて差し色として、セーターを着こなす方法もあります。
ジャケットがグレーだったら、中は季節を感じるボルドーなど、セーターが全身の中でもワンポイントになるような、カラーの組み合わせを選びましょう。
首元のデザインVネックやタートルネックがおすすめ
特にシャツの上に羽織るのなら、襟元が邪魔にならないVネックがスマートに見えます。
フォーマルライクなスタイルを崩さず、ジャケットを上に羽織ってもセーターとシャツの組み合わせでも、きれいに着こなせます。
また、冬場の寒い季節なら、シャツではなくニットのタートルネックのみを着用する方法もおすすめです。
首元がしっかりと詰まっているからこそ、カジュアルでありながら落ち着いた印象で、とてもスーツのバランスが取りやすいです。
ちなみにスーツに合うセーターは、ほかにもベスト代わりになるカーディガン、丸みを帯びた襟元のUネックやクルーネックがあります。
また、毛糸がやや太めでセーターの編み目が強調されるようなローゲージタイプなら、Uネックとの組み合わせがほどよくカジュアルで、ビジネスシーンでもオフのシーンでも活躍します。
取引先との会議といった、フォーマルなスタイルだとUネックは控えた方が無難でしょう。
しかし、カジュアルなビジネススタイルOKな普段の仕事なら、Uネックでも問題ありません。
Vネックよりも丸みを帯びたラインが、やさしく暖かみが感じられます。
スーツに合わせるセーターの着こなしのコツ
スーツにセーターを合わせるのなら、セーターならではの魅力を引き出したいもの。
ここでは、スーツに合わせるセーターによって、印象アップするための着こなしのコツをまとめました。
セーターのインナーはシャツがおすすめ
セーターのインナーはシャツがおすすめです。シャツを着ていることでカジュアルになりすぎません。
ただし、おさえておきたいのは、セーターの色とそっくりのシャツは選ばないこと。同系色でまとめるとすっきりとまとまりますが、少しトーンを変えましょう。
水色のシャツならセーターは濃いめのブルー、白色ならグレーやネイビーといった定番のビジネスカラーの組み合わせがおすすめです。
また、シャツとセーターの色の組み合わせに悩んだら、シャツは無地の白にして、セーターでカラーを楽しみましょう。
ネクタイを着用する場合は、シャツの襟元が隠れすぎないVネックタイプや、胸元が大きく空いているカーディガンがおすすめです。
シャツの袖は1~2cm出すのがポイント
シャツの袖はジャケットの袖口から、1~2㎝出る長さが適切です。
同じくセーターを着るのなら、シャツの袖は完全に隠さずに少しだけ覗くように長さを調整しましょう。
袖口を完全に隠してしまうと、ラフな印象になってしまいます。
セーターとシャツの素材や色味の違いを袖口で演出すると、長袖ながらもすっきりとスタイリッシュなスタイルに仕上がります。
反対に、セーターの上にジャケットを羽織るのなら、セーターの袖口がはみ出さないように注意しましょう。
靴下はセーターと色見を合わせるのがおすすめ
革靴に合わせるソックスは、できるだけセーターの色味に合わせましょう。
セーターがネイビーなら靴下もネイビー系だと、全体的に色のバランスがとりやすくなります。
また、セーターの色と革靴の色をそろえるなど、胸元と足元の色を同系色にしておしゃれに見せましょう。
印象アップ!スーツとセーターのコーディネート実例
スーツとセーターのコーディネートの例をご紹介します。
ネイビースーツにマッチするセーターの選び方とコーディネート
ネイビースーツに合わせるセーターは、スーツよりも明るい色味がおすすめです。
具体的には同系色のブルーやライトブルー、ダークネイビーなどがあります。
また、ネイビーを強調しつつもさわやかさを演出できるホワイトやベージュといった、白系もよく似合います。
セーターといえばネイビーが定番ですが、ネイビーとネイビーの組み合わせは素材だけではっきりとした色のコントラストの演出が難しいです。
だからこそ、同じネイビーでもお互いに別のカラートーンを選びましょう。
差し色としてマスタードやバーガンディといった、秋を感じられるセーターもよく似合います。
また、基本的には無地のセーターがおすすめですが、カジュアルな場面ではネイビースーツに細かい柄やストライプも良いアクセントになります。
ネイビースーツに合うセーターは、下記を参考にしてください。
ネイビースーツにマッチするセーター | |
---|---|
色 | ブルー ライトブルー ダークネイビー ワインレッド ライトグレー ホワイト ベージュ マスタード バーガンディ |
デザイン | ハイゲージのVネック・クルーネック |
柄 | 無地・ストライプ・細かい柄 |
グレースーツでのセーター選びとコーディネート
グレースーツは、合わせるセーターやシャツの色を選ばない万能カラーです。
同系色のダークグレーのほか、ライトグレーなどのセーターも、落ち着いた雰囲気を演出できます。
また、同じくネイビーやブルーなどの青系も、おしゃれながら派手過ぎないスタイルに。
ダークグリーンやバーガンディといった、深みのあるカラーセーターなど、季節感を演出しやすいカラーとのコーディネートもおすすめです。
また、セーターのデザインもVネックだけでなくタートルネックなど、幅広いセーターに似合います。
無地だけでなく柄も似合うため、セーターをコーディネートの主役にして楽しみたい方に、特におすすめの色です。
グレースーツに合うセーターは、下記を参考にしてください。
グレースーツにマッチするセーター | |
---|---|
色 | ネイビー ワインレッド ライトグレー ブルー ダークグリーン バーガンディ ホワイト |
デザイン | ハイゲージのVネック・クルーネック・タートルネック |
柄 | 無地・ストライプなど自由に選びやすい |
ブラック系スーツを際立たせるセーターのスタイル
ブラック系スーツは、冠婚葬祭で着用する非常にフォーマルな印象があります。
だからこそ、セーターもホワイト、グレー、ネイビーなどの基本的な色が合います。
また、アクセントとして、やや光沢のあるシルバーやゴールドなどのメタリックな色を取り入れたセーターとの組み合わせは、暗くなりがちなブラックスーツのアクセントとして効果的です。
デザインは、Vネックやクルーネックが最も無難で、柄が入っているものよりも無地がすっきりとまとまります。
もし、ブラック系スーツにタートルネックを合わせる場合は、特にネイビーやグレーなど、セーターの色は定番のシンプルカラーがおすすめ。
カジュアルなスタイルを作りたいのなら、ブラックジャケットにブラックやネイビーのセーター、そしてパンツはグレーなどの別カラーにしましょう。
または、チノパンやデニムといった、カジュアルな素材のパンツと組み合わせると、ブラックジャケットでも雰囲気が重くなりすぎません。
ブラックスーツに合うセーターは、下記を参考にしてください。
ブラックにマッチするセーター | |
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色 | ネイビー グレー ホワイト シルバー ゴールド |
デザイン | Vネック・クルーネック |
柄 | 無地が無難 パンツをグレーなどの明るいものに変える チノパンやデニムとの組み合わせでカジュアルに |
スーツとセーターのコーデでよくある質問
スーツとセーターをコーデする際に、よくある質問を紹介します。
スーツとセーターの組み合わせで気を付けたいポイントとともにまとめているため、マナー違反にならないようにぜひ参考にしてください。
スーツの下にセーターを着るマナーは?
スーツの下にセーターを着るときのマナーは、かしこまった場所では着用を避けること。
具体的には、次のような場所ではセーターを着ないで、ワイシャツとジャケット、もしくはベストを着たスリーピースがおすすめです。
- 就職活動
- 冠婚葬祭
- 目上の人との会議・会食
- ウォームビズを推奨していない取引先との打ち合わせ・訪問
近年はウォームビズが全国的に普及していますが、企業によってはフォーマルなスタイルを求めるところもあります。
自社ではウォームビズを推奨していても、取引先ではマナー違反になる恐れがあるため注意しましょう。
就職活動、冠婚葬祭といった、かしこまった場面では、寒い季節であってもセーターは着ないことをおすすめします。
ビジネスシーンでのセーターの適切な長さや厚みは?
ビジネスシーンで着用するセーターの長さは、ジャケットからはみ出さないミディアム丈がおすすめです。
ヒップまですっぽりと隠れるようなロング丈は、スーツとバランスが悪くカジュアルな雰囲気になってしまいます。
おすすめはベルトが隠れる程度の長さで、袖口もジャケットからはみ出さないように気をつけてください。
厚みはできるだけ薄手で密度が濃いハイゲージタイプがおすすめです。
セーターには糸の太さによって、密度が変わる「ゲージ」という単位があります。
1インチの約2.5㎝のスペースのうち、何本の編み針で編んでいるかで数字が決まります。たとえば、1インチ中に16本の編み針で編み上げる密度は、16ゲージと表示されるのです。
そのうち12ゲージ以上の表記は、細い糸で濃い密度に仕上げられたハイゲージ。編み目が目立ちにくく、なめらかな風合いが特徴です。
反対に12ゲージ以下のローゲージのニットはカジュアルになりがち。
だからこそスーツにざっくり編みのローゲージニットを合わせるのなら、ジャケットは着ないでシャツの上にセーターのみ、下がスラックスというスタイルがおすすめです。
セーターのスーツスタイルはいつのシーズンに最適ですか?
スーツジャケットの下にセーターを着用する季節は、冷え込みが厳しくなってくる12~2月の真冬がおすすめです。
セーター自体は秋から着るイメージがありますが、ジャケットとの組み合わせだと暑苦しい印象になってしまいます。
秋の肌寒い季節は、ジャケットなしでカーディガンや薄手のセーターのみなどで、すっきりとしたスタイルがおすすめです。
まとめ:スーツにセーターを合わせておしゃれに、上品な印象を
スーツといえばジャケットのイメージがありますが、セーターでもフォーマルを崩さずにおしゃれを楽しめます。
近年はウォームビズの推奨で、スーツにセーターを合わせるスタイルも定番化しています。
薄手でハイゲージのセーターは、スーツにも合わせやすく上品な印象になるため、ぜひ寒くなってきたらビジネスコーデに加えてみてはいかがでしょうか。