DIFFERENCE画像採寸アプリ
AIの技術を活用した
画像採寸アプリのサービスがスタートします

2018.11.01

自動採寸に関する新技術について

この度、株式会社コナカはArithmer株式会社と技術協力をし、スマホによる画像からの採寸(ワイシャツ)を可能にする「AI画像採寸アプリ」をリリースいたしました。

Arithmer社との提携


この画像採寸の構想は弊社がDIFFERENCEを2年前に立ち上げた時からありました。
当時はまだZOZOSUITのリリースもされておらず、世間ではテーラーなしで、テクノロジーによる洋服の採寸など誰もが不可能だと思っている状況でした。そんな中、湖中(弊社代表取締役社長)と東京大学大学院数理科学研究科 特任教授であり、Arithmer株式会社 代表取締役社長兼CEOの大田社長との出会いがあります。湖中は大田社長の画像解析の実績や精度に驚かれました。自動車業界、保険業界、医療業界など幅広くArithmer社は活躍しており、数々の実績や経験がありました。この技術を用いれば、画像による採寸が可能になるのではないか大田社長に相談します。当時、同じような技術開発の発表はあったもののサービス化されている物は一つもなく、精度はかなり低い事が予想されました。


そのような背景も含めて大田社長に相談すると不可能ではないが製品としてお客様に納品させて頂くにはかなりの努力が必要との見解でした。この一言に湖中は一筋の光を見いだします。

技術指導に石原氏を登用


共通の知人の紹介から湖中は石原社長(2018年10月1日より株式会社コナカ 顧問に就任 / 以下石原)とも出会います。


石原は複数の事業を経営する事業家であり、中でも非常に興味深かったことが、彼がAIを活用したマーケティングに詳しかった事。また石原が経営する子供向けのロボットプログラミング教室で子どもたちを世界大会に出場させているという実績があることでした。湖中は石原の持つロボットプログラミング大会の経験を通じて得た、正確にロボットに仕事をさせる事の難しさや物作りに対するアプローチや考え方などが今回のプロジェクトには手助けになると考えました。そして湖中は石原をプロジェクトリーダーとして登用する事にします。


これにより、採寸エンジン開発のArithmer社とプロジェクトリーダーの石原とDIFFERENCEとアプリ開発会社のYouTeacher 布和氏の4社がタッグを組みプロジェクトがスタートします。

難航した開発と挫折


まずは大量の教師データを集める事からスタートしました。幸いコナカは紳士服を販売している会社なのでテイラーは沢山いますし、従業員も数千人います。お互いで採寸し合う事により大量のデータを集める事に成功しました。またオーダースーツブランドDIFFERENCEのローンチ以降、集め続けていた画像採寸をスタートする為の教師用データが大量にありました。これらのデータをArithmer社の開発するAIで計算し、体の寸法を割りだします。しかし思ったような結果が出ません。初期の実験では5cmもずれてしまう事もあり、お客様にご提供できるレベルではありません。何度やっても失敗ばかりが続きました。


そんな中、ZOZOSUITが発表されます。


私たちは「しまった!先をこされた!」と奈落の底に落とされた気分になります。技術のアプローチこそ違いましたが、考えている事は同じでした。


しかもZozoスーツはかっこ良かった。カラータイマーみたいなセンサーがついていて近未来の洋服を連想させるような、それは先進的なスーツでした。それを着る事により、スマホで採寸する。しかも我々の実験よりも遥かに精度が高かったのです。

AI専用に採寸方法を再定義


何度やっても上手くいかず、精度が上がらないうちにだんだん焦りが出てきます。そもそもこのチャレンジは無謀だったんじゃないのか。本当に完成する日はくるのか?と。そんな中、DIFFERENCEのゼネラルマネージャー中嶋を中心としたDIFFERENCEに所属するプロのテイラー達は非常に革新的な採寸方法を構築します。通常テイラーが人の身体を採寸するにはある程度決まった採寸方法があります。しかしその採寸方法では正しいデータが取れないのではないかと、仮説をたてるのです。そこで中嶋はいままでのテイラーの常識を根底から覆すような採寸方法をAI用に構築します。その方法で採寸したデータをArithmer社に送って計算してもらったところ、驚くような精度の向上が見られました。

こだわったリリース時期


湖中は私たち開発スタッフに2018年の10月中のリリースにこだわるように指示を出していました。というのは、ZOZOSUITがリリースされて、全世界のアパレル業界が震撼させられてから約1年程度でこの技術は特別ではなく一般的なものになっていくとのお考えでした。マスカスタマイゼーションが主流になり、どのアパレルメーカーも同じようなAIによる採寸サービスを提供するようになるだろうと考えていました。私たちもその潮流に乗り遅れる事はできないと考えていました。そこで湖中は技術の開発の進捗に関係なく、先にリリース日を決める事にしたのです。そのリリース日が2018年10月29日だったのです。


開発が思うように進まないなか、刻々とリリース日が迫ります。


関係者の全てに焦りが見えてきました。そんな中、アプリ開発会社の社長の布和氏(内モンゴル出身)の素晴らしいアイディア出しと驚異的な作業の追い上げによりなんとかリリースに間に合う事に成功します。布和さんが会社の危機を救ってくれた瞬間でした。

このような技術が業界に定着するのか


私たちは今回、画像採寸アプリをリリースさせて頂きましたが、いずれこのような技術は特別なものではなく一般的なものになっていくとの考えでした。その先陣を切って業界の可能性を切り拓いていただいた株式会社ZOZOの功績は非常に大きいと感じております。私たちも少しでも追いつきたいという気持ちからこれからも精度の向上に努めてまいりたいと思っております。このような健全な競争が業界を発展させ、ひいてはお客様へのサービスの向上に繋がるのではないかと信じております。


コナカの画像採寸アプリはまだまだ発展途上ですが、AIの性質上、利用者が増えれば増えるほど精度は上がっていくので、お客様にご満足頂ける商品をご提供できるのではないかと信じております。


今後ともよろしくお願い致します。

開発者インタビュー

東京大学大学院数理科学研究科 特任教授
Arithmer株式会社 代表取締役社長兼CEO
大田 佳宏


今回はコナカ様から大変素晴らしい機会を与えていただき、感謝しております。
最初に湖中社長からお話を伺ったときはとても難しい問題だと感じましたが、トップテイラーの方々をはじめ関係者の皆様に大きなご協力をいただき開発を進めることができました。今後も高度数学を用いて、より良いものづくりができるよう頑張らせていただきます。


 



株式会社コナカ 顧問 石原 潤一


この度はこのようなチャレンジングなプロジェクトに関わらせて頂き、大変光栄に思っております。まずはこのプロジェクトメンバーに出会えて一緒にお仕事をさせて頂けた事が何にも勝る財産となりました。このプロジェクトに関わる事が楽しくて仕方がなく、私の喜びでした。このアプリはまだまだ開発途上ですが、どんどん進化させてもっと素晴らしいサービスを提供していきたいと思います。


 


YouTeacher株式会社 代表取締役社長 布和 賀什格

このプロジェクトでは、湖中社長や石原顧問を始めとする皆さまのご信頼を頂き、大事な仕事を任せて頂いたこと、そして、AI人工知能を活用した世界最先端のテクノロジーに携われること、とても光栄に思っております。弊社の200以上のアプリ実績とノウハウをフル活用して、Arithmer社の優れたテクノロジーを素晴らしいユーザー体験に結び付けたいと思います。



株式会社コナカ DIFFERENCE事業本部 中嶋 傑


多くのお客様に支えて頂きながら、おかげさまでDIFFERENCEもスタートして2年を迎えることができました。今回のプロジェクトではDIFFERENCEのトップテイラー達と新しい採寸定義を模索することもでき、よりお客様のイメージに沿ったお洋服をご提供することに繋がると感じています。これからも便利で楽しく簡単で革新的なオーダー体験を多くのお客様にお届けできるよう進化を続けていきたいと思います。



英語版(English edition)はこちら
中国語版(中文版)はこちら 


以下メディアにて取り上げていただきました

10月30日
NHK / 記事はこちら


 


10月30日
日経電子版 / 記事はこちら


 


10月30日
日経電子版 / 記事はこちら


 


10月30日
ITメディアニュース / 記事はこちら


 


10月31日
ファッションスナップドットコム / 記事はこちら


 


10月31日
朝日新聞デジタル / 記事はこちら


 


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